2026年1月——私たちは今、新しい時代の入り口に立っています。
胸の奥で静かに、しかし確かに興奮が湧き上がってくるのを感じます。
私はインターネット黎明期を体験した世代です。まだ「ホームページ」という言葉すら珍しかった頃、世界中のコンピュータが繋がり始めた、あの不思議な高揚感を覚えています。「これは何か大きなことが始まる」——理屈ではなく、肌で感じた予感でした。
今、あの時と同じ感覚が蘇っています。いや、それ以上かもしれません。
インターネットは「情報の流れ」を変えました。しかしAIは「思考の流れ」そのものを変えようとしています。これは単なる技術革新ではありません。私たちの哲学を、価値観を、世界の見方を根底から揺さぶる——そんな巨大な渦の中に、今まさに私たちは飲み込まれようとしているのです。
AIがもたらす創造の革命
かつてAIといえば「計算が速いコンピュータ」程度のイメージでした。しかし今や、考え方そのものをAIと対話しながら練り上げることができます。
哲学的な問いかけに応え、アイデアを膨らませ、それを形にする。
思想から価値の創造、表現、そして実現まで。
AIはその全てのプロセスに寄り添えるパートナーになりました。
これは単なる「便利なツール」の話ではありません。人間の創造性を拡張する存在としてのAIが、今まさに私たちの目の前に現れているのです。
ウィンドウマネージャとAIの融合
私はこの流れの中で、ひとつの確信を持っています。
ウィンドウマネージャとAIは融合していく。
なぜなら、AIとの協働作業において最も重要なのは「効率的な操作環境」だからです。マウスでメニューを辿る時代は終わりつつあります。キーボードから手を離さず、思考の速度でコマンドを発し、AIと対話し、結果を即座に反映する。そんなワークフローが求められています。
FVWMの復活
そう考えた時、FVWMというウィンドウマネージャが再び脚光を浴びる日が来ると私は確信しています。
「FVWM?あの古いやつ?」と思われるかもしれません。しかし、FVWMには現代のAI時代にこそ活きる特性が揃っています。
1. 究極のキーバインディング
FVWMでは、あらゆる操作をキーボードショートカットに割り当てられます。ウィンドウの移動、リサイズ、アプリの起動——全てがキーひとつ。AIとのチャットを開きながら、コードエディタを呼び出し、ブラウザで調べ物をする。この一連の流れを、指がキーボードから離れることなく実行できます。
2. 無限のカスタマイズ性
FVWMの設定ファイルはテキストベース。つまり、AIに設定を書いてもらうことも可能です。「こういう動作をさせたい」と伝えれば、AIが設定コードを生成してくれる。人間とAIの協働でデスクトップ環境を構築する——これは他のウィンドウマネージャでは難しい体験です。
3. 圧倒的な軽量さ
FVWMは驚くほど軽量です。システムリソースをほとんど消費しないため、その分のパワーをAI処理やブラウザ、開発ツールに回せます。重厚なデスクトップ環境に疲れた人にこそ、この軽快さは新鮮に映るでしょう。
4. コードとの親和性
設定がテキストファイルである利点はもうひとつあります。Gitで管理できるのです。設定の変更履歴を追跡し、複数のマシンで同じ環境を再現する。プログラマにとって、これほど心強いことはありません。
5. シンプルなランチャー機能
FVWMでは、簡単なコマンドひとつでランチャーを作れます。「このキーを押したらこのアプリが起動する」——それだけのことが、設定ファイルに1行書くだけで実現できます。複雑なGUIツールは不要です。
6. Webサーバとの連携
FVWMはシェルコマンドを自由に呼び出せるため、Webサーバの操作やAPIの実行もデスクトップから直接行えます。ローカル環境とクラウドの境界がシームレスになる——これもAI時代の働き方にマッチしています。
新しい時代のデスクトップ
FVWMは一部のマニアの間で、再び注目されるでしょう。
華やかなアニメーションも、透過効果もありません。しかしそこには、思考を妨げない純粋な作業空間があります。AIと向き合い、アイデアを形にする。そのための道具として、FVWMはこれ以上なく適しています。
古いものが新しい価値を持つ。テクノロジーの世界では、そういうことが時々起こります。
FVWMの復活は、その好例になるかもしれません。